社長メッセージ

2023年1月年始

 謹んで新春のお祝いを申し上げます。
お客様、パートナの皆様には格別なご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
皆様並びに従業員一同にとりまして、本年が良い年となります様、心からお祈り申し上げます。
 昨年は、COVID-19の影響に加え、ロシアウクライナ紛争と年後半から急激な円安によりインフレが加速しました。今も私達の生活にも大きな影響を及ぼしており、一日も早く平和で安心な暮らしが取り戻せるよう切に願う次第です。
 さて、当社の2022年度(2021年11月~2022年10月)の振り返りと2023年度の抱負についてご説明いたします。

2022年度の振り返り(2021年11月~2022年11月)

 2022年度の期首、先行きを予測する事が非常に困難な中、最重要課題である将来の事業拡大に向けた足元固め(設計受託事業)と並行して、新たに2つの新規事業(ターンキー事業、SAMACT※1を活用した自社製品事業)の立ち上げにチャレンジしました。
 結果は、多くの課題が明るみになりつつも、大きく前進する事が出来ました。これは、従業員 並びに パートナー社様 一人一人が知恵・工夫・努力・誠意を持って対応頂いた賜物と信じています。
 同時に、社内制度の見直し(地域格差の撤廃:一番高い地域の手当てに複数年かけて合わせ込む)や急激なインフレに伴う光熱費負担を少しでも和らげられる様な協力金の支給などを実施しました。

※1)SAMACT(読み方:サマクト) はメイビスデザイン株式会社の登録商標(第6508894)。当社独自のウエアラブルAIコアです。SAMACTは SAM型 Spiking Neural Networkです。

経営数値実績

 先行き不透明な状況下ではありましたが、設計受託事業では、既存のお客様からのご要望に対応出来た事で、9年連続で最高売上を更新すると共に、一つの目標としていた年間売上10億円超(10.15億円)を達成出来ました。
 また、ターンキー事業では、2020年度下期から業務提携を始めた株式会社トッパン・テクニカル・デザインセンター社様(以降TDC社様)との商談を初めて受注し、少額ではありますが、売上を計上する事が出来ました。本事業は2023年度からさらに開発が本格化する予定です。
 新規事業の立上げ投資は、年度内のキャッシュフローで充分賄う事ができ、無借金経営の継続はもとより、経常利益も目標額を大幅に達成、賞与に決算賞与を上乗せ支給する事が出来ました。

LSI設計受託事業

 当社の本業である設計受託事業は、幸いにもCOVID-19や景気減速の影響を受ける事無く常に高稼働が続き、売上と粗利の大幅アップに貢献すると共に、国内外の新規お客様から共同開発事案を複数件いただきました。当社の工数不足により残念ながらお客様の期待に応えることが出来ない事案もありましたが、当社のSAMACT開発にシナジーを与える可能性がある新規案件(国プロ)の受注と、国内大手IDM社※2との新たな取引に向けた協議を開始しました。
 一方で、世界的観点から見ても半導体設計者不足は続く見込みで、より多くのお客様の開発案件に対応するために、設計パートナー社との業務提携を強化し、技術者の増員/増強を進めています。また、新卒者を含めた設計者スキル向上に向けた新たな人財育成プログラムの試行を開始しました。
 加えて本社を構える熊本においては、TSMCの誘致を機に半導体フィーバーさながらの盛り上がりを見せ、この機に乗じて半導体に関する専門の工学課程の新設など学官の動きが活発化しています。当社もその一翼を担うべくロビー活動の強化、産学共同開発を積極的に進めてまいりました。

※2)IDM: Integrated Device Manufacturer 自社で設計・製造・組み立て・検査・販売まで全て一貫して行う半導体メーカー様を指す。

新規事業

  1. ターンキー事業
  2. TDC社様と進めてまいりました商談は、お客様の要望・課題を事前に察知した細やかな提案も評価され、昨年10月に1stStepを受注!  社内で先行開発していたソリューションボードを即座に納品し、お客様と開発全般に関する技術協議を開始しました。2023年から本格始動となります。 

  3. SAMACT-IP事業
  4. 国内半導体商社の佐鳥電機株式会社様にご協力を頂き、SAMACTの市場調査に多大なるご支援を頂ける事になりました(2022年7月)。まずは、SAMACTの評価用ボードの提供、動作概要把握、市場調査に必要なドキュメント各種等の準備を行いました。

  5. 自社製品開発
  6. 超高齢社会を迎えることによる2025年問題。健康寿命の延伸と地方でも最後まで楽しく暮らせるQoL向上を目的とした自社製品の開発として、主に市場調査と基礎技術の蓄積を進め、熊本県内の市町村様へ肥後銀行様にご協力を頂きながら、マーケットリサーチを開始しました。その結果、私達がターゲットとしていた【後期高齢者】と市町村が考える【市民への公平性】に大きなギャップがあることが顕在化し、製品コンセプトの見直し、若しくは 一度リセットが必要な非常に難しい状況にあります。

2023年度 抱負

 物価高騰、ロシアウクライナ紛争の長期化、COVID-19感染再拡大懸念など不確実性の極めて高い情勢の中でも、社員とその家族、そして社会に“明るく楽しい未来”を提供するために、誠実さ、高い倫理観を持って、お客様のOnly-oneパートナを目指し、会社を運営してまいります。
 また、主な経営目標としては以下を掲げ、鋭意努力してまいりますので、これからも引き続きご指導・ご鞭撻をいただけますようお願い申し上げます。

  • 設計受託事業を核とした、10年連続で最高売上を更新(13億円@2023年)
  • TDC社様とのターンキー事業の拡大(開発完了:1案件、新規商談受注:2案件)
  • 佐鳥電機様とのSAMACT-IP事業の本格稼働開始
  • 設計パートナー 2社様との人財育成プログラムの始動
  • 熊本県内での産学官連携強化
  • 社員の所得アッププログラムの推進と強化(2023年1月から月収をAve.6%アップ)
2023年1月 代表取締役 池田 浩司

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